人と人をつなぐ「おべんとう」に着目した参加体験型の展覧会、東京都美術館で開催
上野の東京都美術館では、「おべんとう」をコミュニケーション・デザインの視点から捉えた参加体験型の企画展「BENTO おべんとう展―食べる・集う・つながるデザイン」を、7月21日から10月8日まで開催する。
私たちの生活の中に深く根付いているお弁当。行楽弁当など誰かと一緒に食べる共食(きょうしょく)のお弁当は、地域の共同体を維持し、そのつながりを深めるソーシャル・ツールとして、日本古来、農耕社会のハレの場などにおいても重要な役割を果たしてきた。誰かが誰かのために作るひとり用のお弁当は、その一つひとつに作る人と食べる人をつなぐ物語があり、作る人から食べる人への贈りものともいえる。
同展では、日本独自の食文化であり、人と人をつなぐ「おべんとう」をコミュニケーション・デザインの視点から捉え、その魅力を来場者自身が体験しながら発見できる空間を展開。「おべんとう」から見えてくるコミュニケーション・デザインをテーマに、遊び心のある江戸時代のユニークなデザインのお弁当箱や、現代の作家たちのインスタレーション、参加型の作品などを展示する。
《あゆみ食堂のお弁当》2017年 料理:大塩あゆ美、写真:平野太呂
見どころの一つ、“発酵デザイナー”小倉ヒラクによる新作のアニメーション作品は、口ずさみやすいメロディと歌詞、振り付けで、歌って踊ると自然とお弁当のことがよくわかる。