2018年10月3日 22:45
もしも騎手が水平だったら? エルメスのファンタジー【2019春夏ウィメンズ】
© Jean-François José
ナデージュ・ヴァンヘ=シビュルスキー(Nadège Vanhée-Cybulski)によるエルメス(HERMÈS)は、改築後10月の再オープンを目前に控えたロンシャン競馬場でショーを開催した。
ランウェイには砂が敷き詰められ、客席の前には大きな鏡。鏡には空が写り込み、空と海もしくは地平線と水平線が曖昧になる演出に。これは、乗馬をする女性“サドラー”が、“セーラー”(水兵)になったらどうなるのか、という空想の物語からスタートしたコレクションに合わせたもの。セーラースタイルや、フィッシャーマンスタイルを取り入れながら、エルメスらしい乗馬の世界も盛り込み、いつもながら重厚なアイデアに富む内容となっていた。
リベットとコードを配したドローワークのレザーのワンピースにはフードが付き、セーラーとフィッシャーマンの装いを組み合わせたかのよう。キーカラーであるネオンオレンジのジップアップワンピースには、レザー製の格子状のドレスをコーディネート。職人が手仕事で丹念に仕上げたもので、今季は格子のアイデアが多用されている。
またストライプのモチーフも様々なルックで見られ、ワークウエア風のブライトレッドのジャンプスーツにも、間近で見るとピンクのラインがジャカードで織り込まれている。