写真家アンデルス ・ペーターセンが日本を舞台にした『Okinawa』【ShelfオススメBOOK】
各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週土曜日は、洋書を専門に扱う原宿のブックショップ「シェルフ(Shelf)」(東京都渋谷区神宮前3-7-4)が選ぶ書籍をご紹介します。

■『Okinawa』Anders Petersen
「Okinawa」は、ヨーロッパを代表する写真家アンデルス ・ペーターセンにとって、初めてとなるアジア・日本を舞台とする作品群。代表作「Café Lehmitz」で知られているように、人の営みやその場の持つ空気を鋭くも温かい目線で撮影するスタイルは今まで多くの人から賞賛を得てきた。
本作の「Okinawa」は2000年にヨーロピアン・アイズ・オン・ジャパンのプロジェクトの3週間に及ぶレジデンスプログラムに招聘された際に作られたシリーズ。2000年に沖縄で開催された小さな展覧会とその際に発行された合同図録以外に、数点が他の作品集には収録されているものの、 本作はこれまでまとまった形で発表されてこなかった。あとがきで書かれているように、ペーターセンは沖縄について知るために現地の歴史を訪れる前に調べた。第二次世界大戦の際に起こった一連の出来事は彼にとっても強烈で「人として、写真家として、この歴史とどう向き合えばいいのか」