金沢21世紀美術館で内藤礼の世界を。約2,000平方メートルの展示スペースと、大規模な空間作品も
《無題》 2020 年
撮影:畠山直哉
金沢21世紀美術館で、美術家 内藤礼による大規模展「うつしあう創造」が、5月2日から8月23日まで開催する。
小さなひとが立ち、水が落ちるところに大地が広がり、糸やリボンが揺れるときに風が生まれ、ビーズやガラスが光をまねき入れるーー内藤礼は、空間と対話しながら自然のエレメントや繊細なモチーフを組み合わせ、またカンヴァス上に淡い色彩を重ねることで、根源的な生の光景を出現させてきた。
《精霊》2009 年神奈川県立近代美術館 鎌倉「内藤礼 すべて動物は、世界の内にちょうど水の中に水があるように存在している」撮影:畠山直哉
これまで自然の内にあるものに気づき、受け取ることで作品を作り続けてきた内藤礼が、そこに確かにある「創造」と向き合い、人と自然、人と作品、生と死、そして何より作家と見る人の「創造」が「うつしあう」ところに生まれる生気や慈悲を、本展覧会を通じて見出していく。
会場となるのは、大小さまざまな展示室や光庭、それをつなぐ通路によって構成される約2,000平方メートルの空間を利用した展示スペース。日中は天候や時間によって変化する自然光がその空間を満たし、夕刻になると明かりが灯る。