定番アイテム「ジーンズ」に変化あり! 流行にとらわれない個性を引き出すスタイリング【パリスナップ】
9月25日から10月3日にかけて、2024年春夏シーズンのパリ・ファッション・ウィークが開催された。ディテールに焦点を当てて、控えめで静かにリュクスなスタイルを作る“クワイエット・ラグジュアリー”のトレンドが継続されるランウェイと呼応するように、ショーに来場したゲストの装いもよりリアルでミニマルへと傾倒しつつある。
誰もが一着は所有する定番アイテムのジーンズも、デザイナーが新たな視点で捉えて現代化が進んでいる。オフランウェイでも時代と流行に左右されないジーンズが、“クワイエット・ラグジュアリー”を投影したミニマルなルックから、加工を施したデコラティブなスタイルと、個性に合わせて変幻自在に表情を変えた。唯一共通しているのは、ややボリュームのあるリラックスシルエットで快適さを重視している点。
1. 上下のボリュームでメリハリを
スナップ常連のファッション・ディレクター、アレクサンドラ・カールは北欧らしいミニマリズムをジーンズスタイルに落とし込んだ。ローウエストで着用するバギーのボリュームと相反する、ジャストフィットのシャープなジャケットで作るメリハリに、スタイリングの妙が光る。インナーの白Tシャツでカジュアルさが増し、ヴィンテージの「シャネル」