【日本モード誌クロニクル:横井由利】エコ・リュクスという服を着た生駒芳子の『マリ・クレール』--11/12前編
『マリ・クレール』2008年10月号(アシェット婦人画報社)
版元の事情で、雑誌が休刊になったり、版元が変わることはある話だが、『マリ・クレール』に関しては、中央公論社(現中央公論新社)が読売新聞社の傘下に入ると、角川書店へ移り、2003年にはアシェット婦人画報社(現ハースト婦人画報社)へと移っていった。
日本では人は会社に付くといわれるが、伊田博光は広告営業として『マリ・クレール』とともに、中公→角川→アシェット→中公新社へと渡り歩いた。『マリ・クレール』の変遷を誰よりも知り尽くしている。
アシェット婦人画報社での『マリ・クレール』に、ある手応えを感じたのは2代目生駒芳子編集長の時だったと伊田さんは言う。
2005年2月温室効果ガス排出量を削減しようという京都議定書の調印が行われ、足並みがそろわないままでの調印に新聞やテレビの報道番組が議論していた頃、ラグジュアリーブランドのルイ・ヴィトンが既にその問題に取り組んでいることを知った生駒編集長は、2005年9月号で特集「エコ・リュクス物語 by ルイ・ヴィトン」を組んだ。
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