「一枚の布から光が生まれる」──21_21 DESIGN SIGHTでA-POC ABLE ISSEY MIYAKEとatelier oïによる特別展示「TYPE-XIII」開催
東京・六本木の21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3にて、10月1日から11月24日まで、特別展示「TYPE-XIII Atelier Oï project by A-POC ABLE ISSEY MIYAKE」が開催されています。本展では、スイスを拠点とするデザインスタジオatelier oïとの協業によって生まれた、照明器具の新しいプロジェクトが日本で初披露されます。
photo by ©FASHION HEADLINE
一枚の布と一本のワイヤーが描く光
今回展示されるのは、A-POC ABLE ISSEY MIYAKEが長年探求してきた「一枚の布」の思想を、衣服から照明へと拡張した試みです。atelier oïとのコラボレーションにより、布とワイヤー、そして光の関係性を探る二つのシリーズ「O Series」と「A Series」が誕生しました。
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「O Series」は、プリーツのひだから柔らかな光がこぼれるポータブル照明。季節や迎える人に合わせて花を生けるように、空間に“光を活ける”という発想がデザインの背景にあります。A-POC独自の「Steam Stretch」技術で生まれたリサイクルポリエステル素材が、布の表情を生み出し、幻想的な陰影を描きます。
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一方の「A Series」は、A-POCの原点に立ち返る無縫製ニットのシェード。
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デザイナー宮前義之が語る「光を生ける」思想
オープン前日の内覧会では、A-POC ABLE ISSEY MIYAKEを率いるデザイナー宮前義之氏がガイドを務めました。宮前氏は「照明は日常でそう頻繁に買い替えるものではない。だからこそ、花を生けるように、ゲストや季節を想像しながら光をしつらえる照明をつくりたかった」と語ります。
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その言葉通り、O Seriesは一本のワイヤーとマグネットで布を自由に取り替え、設置する角度や位置を使い手が選ぶことができます。宮前は「作り手半分、受け手半分の余白を残すことで、使う人が光のデザインに参加できる」と強調しました。
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またA Seriesについては「1998年に三宅一生が始めたA-POCへのオマージュ。
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光と布が交差する未来
本展示は、衣服の概念を拡張し、暮らしに新しい光のかたちをもたらす挑戦です。ISSEY MIYAKEが培ってきた素材研究やテクノロジーが、atelier oïの構造的アプローチと融合することで、「布」という普遍的な素材が光を操るメディアへと変貌しています。
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都市の真ん中で、一枚の布が光と影を生み出す。その余白には、観る人・使う人それぞれの想像力が介入する余地があります。「TYPE-XIII」は、モードとデザイン、日常とアートをつなぐプロジェクトとして、布の未来を更新していくことでしょう。
【展示詳細】
「TYPE-XIII Atelier Oï project by A-POC ABLE ISSEY MIYAKE」
会期:2025年10月1日(水)ー 11月24日(月)※火曜休館
会場:21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3
〒107-0052 東京都港区赤坂 9-7-6 東京ミッドタウンミッドタウン・ガーデン
時間:10:00‒ 19:00
入場料:無料
主催:株式会社イッセイミヤケ
A-POC ABLE ISSEY MIYAKEについて
A-POCとは、A Piece of Cloth=“一枚の布”の意。
atelier oïについて
atelier oïは、1991年にスイスのラ・ヌーヴヴィルでオーレル・エビ、アルマン・ルイ、パトリック・レイモンの3名によって設立。その活動は、チームワークの精神と素材との深い結びつきを体現している。40名からなる多分野にわたるチームで、建築、インテリアデザイン、プロダクトデザイン、セノグラフィーを融合させ、自然現象や職人技を再解釈しながら、分野の垣根を越えた活動を展開しています。カンボジアでの人道的プロジェクトの取り組みの他、数々の受賞歴や多岐にわたるグローバルブランドとのコラボレーションを通じ
て、世界的な評価を得ています。
一枚の布と一本のワイヤーが描く光
今回展示されるのは、A-POC ABLE ISSEY MIYAKEが長年探求してきた「一枚の布」の思想を、衣服から照明へと拡張した試みです。atelier oïとのコラボレーションにより、布とワイヤー、そして光の関係性を探る二つのシリーズ「O Series」と「A Series」が誕生しました。
「O Series」は、プリーツのひだから柔らかな光がこぼれるポータブル照明。季節や迎える人に合わせて花を生けるように、空間に“光を活ける”という発想がデザインの背景にあります。A-POC独自の「Steam Stretch」技術で生まれたリサイクルポリエステル素材が、布の表情を生み出し、幻想的な陰影を描きます。
一方の「A Series」は、A-POCの原点に立ち返る無縫製ニットのシェード。
チューブ状のニットにあらかじめ形を編み込み、ワイヤーを挿入することで自在に変化します。連続した生地をどこで切るかによって、空間に合わせたサイズやフォルムが決まる仕組みは、布の無限の可能性を視覚化したものです。
デザイナー宮前義之が語る「光を生ける」思想
オープン前日の内覧会では、A-POC ABLE ISSEY MIYAKEを率いるデザイナー宮前義之氏がガイドを務めました。宮前氏は「照明は日常でそう頻繁に買い替えるものではない。だからこそ、花を生けるように、ゲストや季節を想像しながら光をしつらえる照明をつくりたかった」と語ります。
その言葉通り、O Seriesは一本のワイヤーとマグネットで布を自由に取り替え、設置する角度や位置を使い手が選ぶことができます。宮前は「作り手半分、受け手半分の余白を残すことで、使う人が光のデザインに参加できる」と強調しました。
またA Seriesについては「1998年に三宅一生が始めたA-POCへのオマージュ。
ニットの中にあらかじめプロダクトを織り込み、切り出していく発想は当時から革新的だった。テクノロジーの進化で、今は服や照明といった異なる領域へ広がりを持てるようになった」と述べ、布に秘められた未来の可能性を語りました。
光と布が交差する未来
本展示は、衣服の概念を拡張し、暮らしに新しい光のかたちをもたらす挑戦です。ISSEY MIYAKEが培ってきた素材研究やテクノロジーが、atelier oïの構造的アプローチと融合することで、「布」という普遍的な素材が光を操るメディアへと変貌しています。
都市の真ん中で、一枚の布が光と影を生み出す。その余白には、観る人・使う人それぞれの想像力が介入する余地があります。「TYPE-XIII」は、モードとデザイン、日常とアートをつなぐプロジェクトとして、布の未来を更新していくことでしょう。
【展示詳細】
「TYPE-XIII Atelier Oï project by A-POC ABLE ISSEY MIYAKE」
会期:2025年10月1日(水)ー 11月24日(月)※火曜休館
会場:21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3
〒107-0052 東京都港区赤坂 9-7-6 東京ミッドタウンミッドタウン・ガーデン
時間:10:00‒ 19:00
入場料:無料
主催:株式会社イッセイミヤケ
A-POC ABLE ISSEY MIYAKEについて
A-POCとは、A Piece of Cloth=“一枚の布”の意。
1998年に三宅一生がパリで発表したA-POCは、新しい概念で服づくりのプロセスを変革し、時代を見つめながら進化を遂げてきました。2021年に発足したA-POC ABLE ISSEY MIYAKEは、A-POCの持つ無限の可能性を社会に現実化 “ABLE”させていくブランドです。宮前義之率いるエンジニアリングチームは作り手と受け手とのコミュニケーションを大切に、異分野や異業種との新たな出会いからものづくりの新しい可能性を探究していきます。
atelier oïについて
atelier oïは、1991年にスイスのラ・ヌーヴヴィルでオーレル・エビ、アルマン・ルイ、パトリック・レイモンの3名によって設立。その活動は、チームワークの精神と素材との深い結びつきを体現している。40名からなる多分野にわたるチームで、建築、インテリアデザイン、プロダクトデザイン、セノグラフィーを融合させ、自然現象や職人技を再解釈しながら、分野の垣根を越えた活動を展開しています。カンボジアでの人道的プロジェクトの取り組みの他、数々の受賞歴や多岐にわたるグローバルブランドとのコラボレーションを通じ
て、世界的な評価を得ています。
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