ルックバックの創作の軌跡をたどる。「劇場アニメ ルックバック展 ―押山清高 線の感情」、麻布台ヒルズで開催
58分という短編でありながら、国内外で大きな反響を呼び、興行収入44億円を超えた劇場アニメ『ルックバック』。本展は、その完成された映画を振り返る場ではなく、制作の途中で生まれ、あるいは描かれなかったものまでを含めた「過程」に光を当てる試みです。
photo by ©FASHION HEADLINE
監督の押山清高氏は、本作を「抗いようのない時代の変化に対する問いであり、生存戦略」だと語ります。AIがあらゆるものを生成できる時代において、それでも人はなぜ描くのか。その問いに、自身の「線」で応答しようとしたのが『ルックバック』でした。
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線に残る、感情と思考の痕跡
会場には、原画や設定画、制作メモなど、劇場アニメ完成に至るまでに生まれた成果物が数多く展示されています。完成形としての映像では見えにくい、迷い、試行錯誤、衝動——そうした感情や思考の痕跡が、「線」として可視化されています。
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押山氏は、テクノロジーそのものを否定する立場ではありません。
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線と身体が結びつく、制作のリアリティ
本展で印象的なのは、線が単なる視覚表現ではなく、身体の反復や感覚の蓄積として立ち上がっている点です。原画やメモからは、描く行為が思考と身体の往復運動であり、時間をかけて形づくられていくプロセスであることが伝わってきます。
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アニメーションやマンガは、個人の才能だけで成立するものではなく、先人たちの探究や試行錯誤が折り重なった集合的な知の上に成り立っています。間違えながら線を引き続けること、完成を急がず手を動かし続けること——そうした態度が、作品の奥行きとして静かに刻まれています。
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会場ならではの体験と関連企画
会期中には、押山監督本人が会場入口の壁面に直接絵を描くライブドローイングも予定されています。
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「人が絵を描くとは何か」を、いま問う
完成した映画の記録ではなく、描かれたもの、描かれなかったもの、そのあいだにこぼれ落ちた感情や思考を可視化する——『ルックバック展』は、そうした姿勢そのものを展示しています。線には、描いた人のすべてが宿る。アニメーションという日本を代表する文化を通じて、「人がつくるとは何か」をあらためて考える機会として、本展はいま、麻布台ヒルズで静かに、しかし力強く問いを投げかけています。
[クレジット]
© 藤本タツキ/集英社
© 2024「ルックバック」製作委員会
©「劇場アニメ ルックバック展」実行委員会
【開催概要】
展覧会名:「劇場アニメ ルックバック展 ―押山清高 線の感情」
会期:2026年1月16日(金)〜3月29日(日)※会期中無休予定
会場:麻布台ヒルズ ギャラリー
(東京都港区虎ノ門5-8-1 麻布台ヒルズ ガーデンプラザA MB階)
主催:麻布台ヒルズ ギャラリー、スタジオドリアン、エイベックス・ピクチャーズ
【イベント】
押山監督によるライブドローイング
実施日程:2026年2月3日(火)17時~18時
2026年2月10日(火)17時~18時
※混雑状況により入場規制をさせていただく場合があります
※実施日時は変更となる場合があります
監督の押山清高氏は、本作を「抗いようのない時代の変化に対する問いであり、生存戦略」だと語ります。AIがあらゆるものを生成できる時代において、それでも人はなぜ描くのか。その問いに、自身の「線」で応答しようとしたのが『ルックバック』でした。
線に残る、感情と思考の痕跡
会場には、原画や設定画、制作メモなど、劇場アニメ完成に至るまでに生まれた成果物が数多く展示されています。完成形としての映像では見えにくい、迷い、試行錯誤、衝動——そうした感情や思考の痕跡が、「線」として可視化されています。
押山氏は、テクノロジーそのものを否定する立場ではありません。
その力を認めたうえでなお、人間が描くことを選ぶ理由、不器用さや衝動にこそ作品の本質が宿ると考えています。描くとは、思考の累積であり、身体そのものの表現である。本展は、その思想を空間として体験させる構成になっています。
線と身体が結びつく、制作のリアリティ
本展で印象的なのは、線が単なる視覚表現ではなく、身体の反復や感覚の蓄積として立ち上がっている点です。原画やメモからは、描く行為が思考と身体の往復運動であり、時間をかけて形づくられていくプロセスであることが伝わってきます。
アニメーションやマンガは、個人の才能だけで成立するものではなく、先人たちの探究や試行錯誤が折り重なった集合的な知の上に成り立っています。間違えながら線を引き続けること、完成を急がず手を動かし続けること——そうした態度が、作品の奥行きとして静かに刻まれています。
会場ならではの体験と関連企画
会期中には、押山監督本人が会場入口の壁面に直接絵を描くライブドローイングも予定されています。
完成された作品ではなく、「描いている最中」を目撃できる貴重な機会です。また、展覧会オリジナルグッズを扱うショップや、作品世界を背景に記念撮影ができるフォトブース、主演声優の河合優実さんと吉田美月喜さんによる音声ガイドなど、体験を多層的に深める仕掛けも用意されています。
「人が絵を描くとは何か」を、いま問う
完成した映画の記録ではなく、描かれたもの、描かれなかったもの、そのあいだにこぼれ落ちた感情や思考を可視化する——『ルックバック展』は、そうした姿勢そのものを展示しています。線には、描いた人のすべてが宿る。アニメーションという日本を代表する文化を通じて、「人がつくるとは何か」をあらためて考える機会として、本展はいま、麻布台ヒルズで静かに、しかし力強く問いを投げかけています。
[クレジット]
© 藤本タツキ/集英社
© 2024「ルックバック」製作委員会
©「劇場アニメ ルックバック展」実行委員会
【開催概要】
展覧会名:「劇場アニメ ルックバック展 ―押山清高 線の感情」
会期:2026年1月16日(金)〜3月29日(日)※会期中無休予定
会場:麻布台ヒルズ ギャラリー
(東京都港区虎ノ門5-8-1 麻布台ヒルズ ガーデンプラザA MB階)
主催:麻布台ヒルズ ギャラリー、スタジオドリアン、エイベックス・ピクチャーズ
【イベント】
押山監督によるライブドローイング
実施日程:2026年2月3日(火)17時~18時
2026年2月10日(火)17時~18時
※混雑状況により入場規制をさせていただく場合があります
※実施日時は変更となる場合があります