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kolor 2026年秋冬コレクション 灯台守の孤独と海の記憶──時間を横断する衣服

FASHION HEADLINE
kolorは、2026年秋冬コレクションを発表しました。今季のキーワードは「Lighthouse Keeper / Voyage / Fear / Night / Mythic Sea / Survival」。荒れ狂う冬の海と、そこに立ち尽くす灯台守の孤独な時間が、コレクション全体を貫くイメージとして描かれています。

kolor 2026年秋冬コレクション  灯台守の孤独と海の記憶──時間を横断する衣服
Courtesy of kolor

冷たい海に打たれ、波に引き剥がされるような身体感覚。その極限的な状況から着想を得た衣服は、どこか過去の記憶を呼び起こす素材使いと、現代的な技法とが交差する佇まいを見せています。用いられているのは、エイジング加工を施したドライタッチのスーチング、強いシワを刻んだシャツ地、意図的にずらされたボタン、擦り切れたキャンバス、ほつれ落ちるようなニットなど。いずれも「完全」から距離を置き、時間の経過や使用の痕跡を内包した素材表現です。それらが現代的な素材や構造と融合することで、衣服はまるで“時代を横断する断片”のように立ち上がります。


kolor 2026年秋冬コレクション  灯台守の孤独と海の記憶──時間を横断する衣服
Courtesy of kolor

難破船から流れ着いた布の断片が、偶然身体にまとわりついたかのような感覚。コレクションは、意図と偶然、記憶と現在のあいだを漂うように構成されています。インスピレーションのひとつとして挙げられているのが、ロバート・エガース監督による映画『The Lighthouse』。1890年代の孤島を舞台に、嵐に閉じ込められた二人の灯台守が、光に魅入られ、やがて狂気へと堕ちていく物語です。人魚の呪い、カモメ、幻覚といったモチーフが象徴するのは、時間の歪みと精神の揺らぎ。kolorの今季の衣服もまた、直線的な時間軸から離れ、反復と回帰のなかで存在しています。

kolor 2026年秋冬コレクション  灯台守の孤独と海の記憶──時間を横断する衣服
Courtesy of kolor

「時間」「海」「波」。
果てなく繰り返されるリズムのなかで、瞬間は潮の満ち引きのように溶け、再び立ち現れます。
衣服は完成された形として固定されるのではなく、着る人の身体や動き、時間の経過によって変化し続ける存在として提示されています。

kolor 2026年秋冬コレクション  灯台守の孤独と海の記憶──時間を横断する衣服
Courtesy of kolor

2026年春夏コレクションより、kolorのクリエイティブ・ディレクターに就任した堀内太郎。写真を起点とし、アントワープ王立芸術学院で培った視点、そして長年にわたる創作の経験が、今季のコレクションにも静かに滲み出ています。

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kolor 2026年秋冬コレクションは、物語を語るための服ではありません。恐怖や孤独、記憶といった感情の層を、素材と構造、時間の感覚を通して体感させる試みです。荒れた海のように不確かで、しかし確かな存在感を放つ衣服が、見る者に静かな余韻を残します。

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