くらし情報『【ファッションってなんだろう?vol.3】Masaya Kushino串野真也3/3』

【ファッションってなんだろう?vol.3】Masaya Kushino串野真也3/3

今回、京都近代美術館で開催される「日本ファッション:不連続の連続」という展示会に出展することになり、自分が温めてきたテーマの中で「伊藤若冲」が一番ハマるんじゃないかなと思いました。伊藤若冲は京都の錦市場が出身なので、彼が存在していたその当時、京都に既にあった素材を使いたいという理由で、西陣織で表現しました。想像なのですが、伊藤若冲がもの作りに対してのスタンスが自分に近いのではという思いもありました。日本画という古くからある技法なのに、超絶技法とまでも言われるような描きこむ手法を生み出しています。それは、その当時の「革新」だったと思うんです。彼の場合はその技法を2Dで表現し、僕の場合は靴をベースに3Dで表現するという感覚です。――日本のファッションにはどんな未来があると思いますか? ファッション全体は、面白くなるかというと、正直なかなか将来性が見出だせないと思います。コレクションなんてランウエイが始まってから、実際に商品が発売されるまでの間に飽きてしまうくらい情報に溢れています。
販促という側面が重要視されていて、その時の面白さや感動や、実際に見に行きたいというワクワク感がなくなってきています。

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