現代のビジュアルデザイン文化の源流を探る。東京都庭園美術館で「20世紀のポスター[図像と文字の風景]」展開催
2021年の初春、東京都庭園美術館では「20世紀のポスター[図像と文字の風景]―ビジュアルコミュニケーションは可能か?」展を開催いたします。本展は、多摩美術大学の企画協力により、株式会社竹尾のポスターコレクションから構成主義のポスターを厳選し、一堂に公開するものです。早春から桜の季節にかけて、この時期だけの庭園の風景とともに美術館でのひとときをお楽しみいただけます。
●展覧会概要
1910~20年代のヨーロッパで生じ、芸術・デザインに革新をもたらした“構成主義”は、特にビジュアルデザインの領域において、図像と文字を幾何学的・抽象的な融和のもとに構成しようとする特徴的な表現様式をもたらしました。エル・リシツキー、ヤン・チヒョルト、マックス・ビル、ヨゼフ・ミューラー゠ブロックマンなど、数々のアーティスト/デザイナーが時代を超えて共有したこの様式は、広くビジュアルデザインの可能性を拡張する試みとして発展を重ね、今日のビジュアルデザインの基盤を形成します。本展は、この潮流のもとに世に送り出され、時代を彩った“構成的ポスター”が、20世紀を通じて織りなした図像と文字の風景を、竹尾ポスターコレクション(多摩美術大学寄託)