佐久間裕美子2/2 --ヒップが日本を豊かにする【INTERVIEW】
――「アメリカ人はジャンクフードが大好き」というイメージも未だ根強いように思いますが、その点に関してはいかがでしょう?
食のあり方は二極化していますね。質の高いオーガニックフードを追求するヒップな人口が増えている一方、ジャンクフードを止められない、もしくは止める気がない人もたくさんいます。一度染みついた習慣をなくすのは難しい。長年ファーストフードばかり食べてきた人に、身体に悪いから止めた方がいいといくら言ったところで、すぐに変えられないと思うんです。
私も20代の頃は、お金が無かったこともあって、ジャンクなものをがぶがぶ食べていました。そういった食べ物には中毒性があって、どこにいてもほしくなる。でも、せっかくの旅行先で、その土地でしか食べられないものがたくさんあるのに、「コーラ飲みたい」と思うのはばからしい。たとえば1日3食で、人生であと何回食べられるかと考えると、1食1食、心からおいしいと思えるものを食べた方がいいですよね。
ジャンクフードよりは少々値が張るにしても、健康のためにも精神的満足感のためにも、食べるものには気を使うようになりました。
以前のアメリカでは、こうした考え方そのものが希薄で、学校給食もひどいものでした。