2014年12月8日 21:00
服はアートでなく、店は美術館ではない--N°21アレッサンドロ・デラクア【INTERVIEW】
Photo by Yoshika Suzuki (c)FASHION HEADLINE
シグネチャーブランドを経て10-11AWより「ヌメロ ヴェントゥーノ(N°21)」をミラノコレクションで発表、また他ブランドのクリエーティブディレクターを兼任するという多才なアレッサンドロ・デラクア(Alessandro dell'Acqua)が、12月初旬に来日した。2014年9月に世界初となる旗艦店が東京にオープンし話題となるも、そのタイミングでの来日ができず今回の来日となった。N°21誕生の経緯は、1996年からシグネチャーブランドをミラノコレクションで発表していたが仕事の環境が変わり、インターバルをおいてスタートした。パーティーシーンで活躍するドレスが多かった前ブランドと違い、N°21はデイリーに着るカジュアルさを備え、しかも手頃な価格をコンセプトとしたコレクションだ。世界的に経済が冷え込んだ2007・8年頃から、モードの流れが変わるのを感じたデラクアは、今までとは違う、見せるための服ではなく、心地よく着て楽しめるをコンセプトに服を作り始めたのだ。ドレスからカジュアルな服に切り替わっても、デラクアのモダンなフェミニティーは変わることなく、N°21はたちまち世界中の女性を魅了した。