“家族の記憶”をテーマに現代における家族の在り方を模索する、彫刻家の飯嶋桃代
資生堂ギャラリーは第9回「shiseido art egg」展を開催する。期間は1月9日から3月29日まで。
「shiseido art egg」展とは、一般から広く公募した作家にギャラリーを解放するという、若手アーティスト育成のためのプログラム。今年は340件の応募があり、そのうち審査員に選ばれた3人の作品が、各21日間に渡って展示される。
9日から2月1日にかけて開催される川内理香子の個展では、“食”をテーマとした絵画が出品される。身体に取り込んだ異物をエネルギーに変換し、体や精神を形作る食事。川内はその人間と食の不可分な有様を描き続けており、ギャラリーでは壁面を活かして食べ物の持つ存在感が表現される。
その後、2月6日から3月1日には、“家族の記憶”をテーマに現代における家族の在り方を模索する彫刻家、飯嶋桃代の作品を展示。
そのうちの一つ、家形のパラフィンワックスには、実際に使われていた古食器が閉じ込められた。表面に露出した部分は切断され、地縁や血縁が希薄となった現代社会を象徴している。
3月6日からの最後の21日間に展示されるのは、狩野哲郎によるインスタレーション。