過去と未来を旅する、ディオールの白昼夢【15SSオートクチュール】
ディオール 15SSオートクチュールコレクション
ディオール(Dior)は、1月26日、パリのロダン美術館で15SSオートクチュールコレクションを発表した。テーマは、「Moonage daydream(ムーンエイジの白日夢)」。アーティスティックディレクターのラフ・シモンズ(Raf Simons)は、SFや宇宙への旅、ポップカルチャーや無現の可能性を感じさせるファッションが社会を彩っていた時代を思い描いたという。
オートクチュールメゾンならではの、豪華なモチーフが幾重にも重ねられたギピュールレースのシフトドレスには、フォトプリントを施した透明のプラスチック素材のオペラコートをレイヤード。細かく立体的なプリーツが施されたマルチボーダーのドレスやスカート、ジオメトリックプリントのニットのオールインワンやボディスーツ、アシッドカラーのビニールブーツなど、50年代から70年代までの時代がミックスされた。メゾンの象徴である「フラワーウーマン(花のような女性)」がまとう、花モチーフのレース刺繍やフラワープリントのドレスにもジオメトリックなカッティングが施され、過去と未来が交錯する。
デイヴィッド・ボウイの歌声が響く八角形の会場には鏡が配置され、コレクションに込められたそれぞれ時代の要素が鮮やかにコントラストを放ちながらぶつかりあい、ラフのいう「めまぐるしい感覚」