モノの本質を問う。東京現美で開催中菅木志雄展の解説書【NADiffオススメBOOK】
「Kishio Suga: Situated Latency菅木志雄:置かれた潜在性」長谷川祐子、関直子(東京都現代美術館)、サイモン・グルーム(スコットランド国立近代美術館)
各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週木曜日は、アート・ブックショップ「ナディッフ」各店がオススメする1冊をご紹介。今回は東京・清澄白河の支店、ナディッフ コンテンポラリィ(東京都江東区三好4-1-1 東京都現代美術館内)です。
■「Kishio Suga: Situated Latency菅木志雄:置かれた潜在性」長谷川祐子、関直子(東京都現代美術館)、サイモン・グルーム(スコットランド国立近代美術館)
現在、東京都現代美術館で開催中の展覧会「菅木志雄:置かれた潜在性」の公式カタログを兼ねた作品集。
菅は1970年代前後の日本で、それまでのパフォーマンスを主流とした反芸術運動を問い直し、ほとんど手を加えない木や石、鉄などの物質を未加工のまま提示しすることで芸術の再創造を行おうとした「もの派」メンバーの1人。
イメージすることを徹底的に排除し時間を掛けて再考した認識概念により、差異や関係性を保ちながら本質を露にする「もの」