イタリア出身の衣装デザイナー、ミレーナ・カノネロ(Milena Canonero)がウェス・アンダーソン(Wesley Anderson)監督の映画『グランド・ブダペスト・ホテル(The Grand Budapest Hotel)』で、15年度におけるアカデミー衣装デザイン賞を受賞した。この映画の主要キャストが着用した衣装は、ミレーナ・カノネロがフェンディ(FENDI)とコラボレーションして制作したもの。ブランドのファー工房で作られたアイテムが、映画の舞台となる1920年代終盤の雰囲気を巧みに再現するの一役買っている。エドワード・ノートン(Edward Norton)演じる“ヘンケル警部”が着たのは、グレーのアストラカンファーをオーバーサイズに仕立てたミリタリー調のコート。一方、ティルダ・スウィントン(Tilda Swinton)演じる“マダム D”は、イタリア製シルクとブラックミンクのラグジュアリーなケープをまとった。その他、主要な女性キャストが身につけるケープとファーのストールも、すべてフェンディが手がけている。今回のアカデミー賞の受賞について、ブランドのチェアマンでCEOのポエトロ・ベッカーリ(Pietro Beccari)