ボッテガ・ヴェネタの丸と四角の交響物語【2015-16秋冬ウィメンズ】
セルゲイ・プロコフィエフの子供のための管弦楽曲「ピーターと狼」が延々と鳴り響いたボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)2015-16秋冬コレクション。モノカラーでパターンと仕様に凝った服を見せるトーマス・マイヤーだが、今回は珍しくグラフィカルなコレクションだ。
目に飛び込んで来たのはカラフルなドット達。ジャケット、パンツ、ブラウス、ニットなどあらゆるガーメントにプリントされている。載る素材も様々。テクニカル素材のコートからは襟裏から別色のドットがのぞく。ブラウスやスーツにはフロッキープリントで陰翳のような表情を作っている。ニットワンピースでは丸く浮き出るような加工によりドットを表現。
次に特徴的なのは直線的なディテール。厚いパッドを入れパターンでスクエアなショルダーラインやストレートシルエットで統一されたパンツ、ニードルパンチで描かれたストライプ模様のコートやニットなど、ドットの丸と対照的だ。テープで直線的に切り替えたワンピースも登場。
後半はトーマスらしく手の込んだドレスが並んだ。表のレースの切り替えと合わせて裏のドットやビジューの色を微妙に変化させたり、手描きでのドットの表現など、手に取って楽しめる凝った服を見せた。