メゾン マルジェラ、2022年「アーティザナル」コレクションを展示するインスタレーションが渋谷で
手術着のようにざっくりと開いたバックのシルエット、グリーンのカラーは、“お馴染み”の医師たちの風貌を彷彿とさせる。
服のライニングを可視化して、デザインの要素とすることで新たな概念を生み出す“アノニミティ・オブ・ザ・ライニング”というメゾンの哲学にも触れたい。注目すべきは、チュールドレスを纏ったヘンに寄り添うカウントのルックだ。透明なオーガンザのテールコートの下には、あえて裏地として採用された、ヴィンテージのペンドルトン(PENDLETON)のシャツが、ティアードのように再構築されている。
物語の世界観を表現する会場演出
会場の奥には、カウントとヘンが運転したコンバーチブルカーの実物大がガラス窓を突き破ったかのように出現。その下には映画館のベルベットのシートが並び、横には、医療用ユニフォームを着た医師や看護師のマネキンが並ぶ手術室が見て取れる。
スクリーン版「シネマ・インフェルノ」を投影するミラールーム
地下1階にはスクリーン版「シネマ・インフェルノ」を投影する天井まで鏡のミラールームを展開。ミラーの効果もあり、360°にわたり物語を映し出すこの特別な空間では、自身が「シネマ・インフェルノ」