タナカ 2025-26年秋冬コレクション - 平和な世界のミリタリーウェア
和洋折衷のディテール
同時に、日本の伝統的なディテールも散見された。たとえば、イギリス流のテーラードジャケットやチェック柄コートに着物に見られる鶴や花の横ぶり刺繍をオン。またスカートには、煌びやかな西陣織の帯のグラフィックを施すことで、和洋折衷を試みた。
アートを表現するデニム
ブランドの核となるデニムウェアも見逃せない。肩回りにボリューム感をもたせたジャケットや光沢のあるワイドパンツ、アートワークをプリントしたノースリーブドレスなどを新たに提案していたのが印象的だ。
平和への祈り
ラストのパートでは、ピアノによる「戦場のメリークリスマス」の繊細なメロディが流れ、会場全体に雪が降り注いだ。平和の象徴である千羽鶴を一面にあしらったドレスを皮切りに、全モデルが白を基調としたルックで次々と登場。真っ白に染まった景色は、国と国の境界線を曖昧にすると同時に、ミリタリーウェアが持つ“戦闘服”の役割を浄化させていた。