MSML 2025-26年秋冬コレクション - 夢と現実の境界線
エムエスエムエル(MSML)の2025-26年秋冬コレクションが2025年3月21日(金)、東京・四ツ谷のイメージスタジオ109にて発表された。テーマは、「Dreamin’」。
夢と現実の境界線
ミュージシャンのコウジ(KOJI)、ツヨシ(T$UYO$HI)、カツマ(KATSUMA)の3名によるメンズファッションブランド・エムエスエムエルがランウェイショーを初開催。ミュージシャンの服装から着想を得ている彼らは、今季のコレクションにて、夢を引き裂く日常"と対極にある"現実さえも覆い隠す夢"の2軸の境界を探し出す。
今季のテーマを象徴するのが、ユニークな素材とパターンのコンビネーションだ。たとえば、シャカシャカ素材のMA-1とパンツのセットアップ。ホログラムのように艶やかな素材を用いながら、首元と裾にはスウェット素材を配することで、フューチャリスティックなムードを加速し、夢と現実の境目を融合させた。
ライトブルーのマーブルカラーが美しいレオパード柄シャツはデニムのボトムスを合わせ、日常生活に溶け込むルックへと昇華していたのが面白い。
またラミネート加工されたように光るチェックシャツや、紫と水色のボーダーニットも、日常と夢想が交錯している好例といえるだろう。
現実×夢想のカラーパレット
カラーパレットは、ダークグレーやブラウン、ダークブラウンといった、落ち着きのあるベーシックトーンが主軸。時折、鮮やかなパープルや水色、レッドなどドリーミングな色合いを差し込み、コレクションを引き締めていた。
音楽と洋服は相互する
デザイナーの3人は、「音楽とファッションは切り離せない」と語る。その言葉通り、ブランド名である"Music Saved My Life"のロゴをスカジャンや中綿キルティングブルゾン、ファーコートなど、随所にあしらっていたのが印象的だ。さらにフィナーレでは、ロックバンドの重低音が会場中に響き渡る、圧巻のパフォーマンスを披露。ランウェイショーとバンド生演奏といった対の演出を用意し、現実と夢があいまいになった余韻を残してフィニッシュした。