2016年7月23日 12:10
「N・S・ハルシャ展:チャーミングな旅」森美術館で開催 - ローカルと伝統から見た現代のインド
「N・S・ハルシャ展:チャーミングな旅」が森美術館にて開催。会期は2017年2月4日(土)から6月11日(日)まで。
南インドの古都マイソールを拠点に制作を行うアーティスト、N・S・ハルシャ。経済成長と共にその注目を集めるインド現代美術界を代表するアーティストの1人だ。彼の作品は、インドの世相や社会状況を、宗教画のような古典的表現技法を用いてユーモラスかつシニカルに描きあげる。現代的な題材を多く扱いながらもその根底には、南インドの自然や伝統文化、人間と森羅万象が一体化した世界観や、世の不条理さ、といった要素が見られる。
また、彼はそのように独自の視点から現代アートの解釈や問題提起を解放するだけでなく、その手法においても「絵画」という枠組みにとらわれない制作を行う。キャンバスをはじめ床絵、壁画やインスタレーションまで多様なメディアを使用した彼の展示は、1人のアーティストによるものでありながら、様々な絵画のありかたを私たちに提案する。
本展では、新作含む約75点の作品を通してアーティストの20年にわたる実践を見ていく。ローカルや伝統という視点から見たインドの「今」を作品だけでなく、彼のコレクションのインド漫画や、現地の人々の生活を写した写真や映像からも体感できる。