ミュシャ展 国立新美術館で開催-巨大傑作《スラヴ叙事詩》全20作チェコ国外、世界初公開
全20作がチェコ国外で公開されるのは世界初となるため、注目が集まる。
スラヴ叙事詩展示風景動画も
《スラヴ叙事詩》という巨大な作品は、どのように展示されたのか。その模様を収めた動画も公開。作品は丸められて運ばれてきて、それを広げ、フレームにロープでくくりつけている。最後に、数人がかりで作品を起こし、展示している。作業している人たちの背中には「ミュシャ団」の文字が。和気あいあいとした展示風景だ。
会場1「ミュシャとアール・ヌーヴォー」
1894年のクリスマス。
印刷業者ルメルシエが、女優サラ・ベルナール主演によるルネサンス座の舞台「ジスモンダ」のポスター制作を急遽ミュシャに依頼したことがきっかけで、彼は有名になる足がかりを掴んだ。サラ・ベルナールの信頼を勝ち得たミュシャは、その後も《ロレンザッチオ》(1896年)や《メディア》(1898年)、《ハムレット》(1899年)、《トスカ》(1899年)など、ベルナールの舞台の宣伝ポスターや商業ポスターを手がけている。ほぼ等身大の崇高な雰囲気のあるポスターは、ミュシャを著名な画家へと押し上げた。
会場2「世紀末の祝祭」
ミュシャはポスターやグラフィックだけではなく、建物の装飾も請け負っていた。