マーク ジェイコブス 17年春夏ウィメンズコレクション - 時代と国境の交錯の末、完成した女性像
マーク ジェイコブス(MARC JACOBS)が2017年春夏ウィメンズコレクションを発表した。今シーズンは、ゴシック様式を提案した2016年秋冬シーズンに倣うかのようなデザインを取り入れながらも色鮮やか。力強さを誇張するより、女性の優しさや艶やかさをほのめかせた。
スタイリングは、セクシュアルでありフェミニン。そして時に、クールである。コンパクトなホットパンツやミニスカート、カクテルドレスが多用された。一方、強力なショルダーを飾ったジャケットをペアで提案することで、両端のシルエットを構築。シルバーレザーのモータージャケットには前シーズンを踏襲するかのごとく、袖部分に毛皮をあしらった。
2016年秋冬シーズンと相反的に示されたディテールも散見される。黒い羽根は白い羽へ、ビックシルエットのアウターはスパンコールでカラフルに彩られている。ボウタイブラウスのリボンは控えめに、フェミニンなポイントとなり軽やかに揺れる。
フリルのディテールも象徴的なもののひとつで、クロップド丈のブルゾン、シアーなミニワンピース、サテンのタイトドレスなどあらゆる局面で重要な役割を担っている。それだけでなく、散りばめられた刺繍、レザーのパッチワークといった“カラフル”を構築するあらゆる要素が集合体となりワードローブを作り上げている。