シアタープロダクツ 17年春夏コレクション - 流れ着いたガラクタは身に着け方で"宝の山"に変わる
シアタープロダクツ(THEATRE PRODUCTS)の2017年春夏コレクションが、2016年10月12日(水)に発表された。
“GOLD MINE(宝の山)”と名付けられた今季のテーマ。様々な場所から漂流し、流れついて溜まったゴミの山は、ある人にとっては不必要なものかもしれないが、そこに価値を見出す人にとっては宝の山となる。その様子を、アフリカや中東、アジアの民族的なモチーフや、廃材やごみを象徴するイメージ、また雑多なものが集まるマーケットのイメージを用いて表現した。
コレクションを彩るのは、民族性を感じさせるカラフルなテキスタイルだ。マーブル模様、紫や緑のダイダイ染め…。また、日常的なゴミのモチーフを、原色に近いカラーリングでアフリカン風にプリントとした布地など。それらは、ロングシャツや、ギャザーの寄ったゆったりとしたワンピースといった、民族服を連想させるシルエットの服に仕立てられた。
頭に被ったムスリム風のヒジャブと、肩からかけたり腰に巻き付けられたサリーは、コレクションに変化をつけ新鮮な空気を運ぶ。これらのアイテムは、スカートとしても着用可能だ。このように、着方が一つに定まらない洋服には、漂流物をどのように身に着けるか自らで考えることで、その物に新たな価値を見出すという、コレクションテーマへとつながる意図が隠されている。
アクセサリー類にも、ゴミのモチーフが取り入れられた。たくさんのリップスティックの空き箱を潰してつないだ様子をイメージしたネックレスや、サングラスレンズのパーツやテレフォンカードをモチーフにしたピアスだ。また、再利用する洋服をもっていくためのバッグとして、シアタープロダクツのリサイクルロゴ“TP”がプリントされたバッグが複数のルックに登場した。
古着として活用するにせよ、素材を解体して再構築するにせよ、廃材を通して人を次の行為につなげていく。「洋服があれば世界は劇場になる」というブランドのコンセプトが浮き上がるようなコレクションが展開された。
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