エルメス 2017年春夏コレクション - 引き継がれる伝統を春色にのせて
エルメス(HERMÈS)の2017年春夏ウィメンズコレクションが、パリ・ファッション・ウィークで発表された。
鮮やかなカラーパレットで魅せるシーズンである。ランウェイには、インペリアルイエローやフューチャーピンクが舞い降り、花々が咲いたかのようなフレッシュな風が吹き込んでいる。穏やかな環境で、ナデージュが目指すのは‟日常に寄り添うウェア”。メゾンのコードを道しるべに、クラシックを再構築し、着ている人に寄り添うまるで友達のような存在となる服づくりを目指していく。
装いと日常の距離感、これを縮めるために今季はワークウェアのディテールを持ち込んだ。アーティストのナイジェル・ピークによるデザインがプリントされたコートには、袖をロールアップできるベルトを配し、デニムのように見えるコットンツイルのワンピースにはフロントボタンと大きなポケットをあしらった。セーラー風のレザ―ジャケットやリネンのジャンプスーツも、ワークウェアやミリタリーユニフォームから着想を得たものである。
メゾンのアイデンティティを、格子模様でも表現。鞍の下に敷く「鞍下ゼッケン」という馬具にヒントをもらい、格子柄のデザインが用いられた。