特別展「雪村―奇想の誕生―」滋賀で開催 - 雪村芸術の全貌に迫る最大規模の回顧展
特別展「雪村―奇想の誕生―」が、2017年8月1日(火)から9月3日(日)まで、滋賀・MIHO MUSEUMにて開催される。
戦国時代、東国で活躍した画僧、雪村周継(せっそんしゅうけい)。武将の子として生まれながら出家して画業に専心した雪村は、故郷の茨城や福島、神奈川など東国各地を巡り歩いた。その生涯は未だ謎に包まれているが、革新的であり、人間味あふれる温かな水墨画を描き続けたということだけは疑いようもない。
本展は、海外からの里帰り作品を含めた雪村の主要作品約80件と、関連作品約30件で構成される最大規模の回顧展。雪村が、生涯にわたって衰えることなく描き続けた人物画はもちろん、山水画、花鳥画、静物画など“奇想”に溢れた作品を展示する。
修行時代に描かれた《風濤図(ふうとうず)》から、70歳ごろの大作《呂洞賓図(りょどうひんず)》、《琴高仙人・群仙図》など重要文化財も多く、雪村芸術の写実的かつ細やかな感性に触れられる絶好の機会である。
また、雪村の魅力に憑りつかれた画家たちの作品もあわせて紹介。
尾形光琳や狩野芳崖らが、新たな日本画創出のために雪村を研究して描いたとされる絵画も目にすることができる。