メゾン マルジェラ 2017年秋冬コレクション - 見えないものを露わにし浮かび上がらせる洋服の本質
メゾン マルジェラ(Maison Margiela)は、パリ・ファッション・ウィーク2日目の2017年3月1日(水)に2017-18年秋冬ウィメンズコレクションを発表した。
オートクチュール「アーティザナルコレクション」のエッセンスをプレタポルテとして表現するクリエイティブ・ディレクターのジョン・ガリアーノであるが、今季は皮をむく・はぎ取るという意味を持つ「デコルティケ」の手法で、洋服そのものの本質を突く。
本来目立たないはずのシーム、スレットといった洋服のパーツや輪郭を際立たせ、本来隠れている裏地や構造を明らかにする。チェック柄の裏地のトレンチコート、オーバーサイズコート、ロングドレスといったオーセンティックなアイテムは、表面的なものはそぎ落とすようにカットアウトされ(時にカットアウトした上からオーガンザを充てて)内側の構造を立体的にみえるようにデザインされた。インに差し込んだエレガンスなドレスなどは、美しいプリントと色彩がアウターの上から判別することができ、より一層フェミニニティで魅力的に映る。
そして、2つのものを繋ぎ合わせる「スプライシング」という手法も特徴的だ。ただただ異なるもの同士をパッチワークするのではなく、異なる時代・キャラクターのものを共存させる。