くらし情報『「怖い絵」展が兵庫&東京で開催 - 約80点の西洋絵画・版画における“恐怖”を紐解く』

「怖い絵」展が兵庫&東京で開催 - 約80点の西洋絵画・版画における“恐怖”を紐解く

その恐怖は見るものを巻き込んでいく。

ドレイパーが描くセイレーンは、当時のイギリス人が理想とする若い美女そのもの。彼女らの下半身は海中では魚なのに、船べりによじのぼる時には白いエロティックな脚となり、腰には海藻が巻きついている。

ウィリアム・ホガース『ビール街とジン横丁』より《ジン横丁》
18世紀半ばのロンドン。イギリス国内でジンは原料も安く、税もかからず安く手に入れられたが、牛乳やお茶、そしてビールは高く、貧民街に住む人々はジンを飲むしかなかった。いつしか街の中では、子どもまでもが安酒のジンを飲み、地獄さながらの様相が繰り広げられていた。その模様がこの絵の中から読み取れる。

本作品には対となる《ビール街》があるが、《ジン横丁》の悲惨さと対比的に、ビールを飲んで人生を謳歌する職人や商人が描かれている。
作者のホガースは、警鐘を鳴らす意図で本作を描いたのかもしれない。

「怖い絵」展 開催概要
■兵庫会場
会場:兵庫県立美術館
住所:兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1
会期:2017年7月22日(土)~9月18日(月・祝) ※月曜休館(9月18日は開館)
時間:10:00~18:00(金・土曜日は夜間開館、20:00まで)

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