特別展「運慶」を東京国立博物館で - 国宝含み、各地から作品が集結する最大規模の運慶展
興福寺中金堂再建記念特別展「運慶」が、東京国立博物館で開催。会期は、2017年9月26日(火)から11月26日(日)まで。
日本で最も著名な仏師・運慶。運慶の名はあまりにも有名だが、実は彼の作品は全国に分散しているため、これまで1度に彼の作品が見られる機会はなかった。本展では興福寺の再建を記念し、特別に各地の運慶作品(推定含む)計22体が一堂に集結。史上最大の規模の運慶展が実現した。
まるで本当に仏たちが目の前に迫ってくるかのような緊張感と崇高さ。繊細で卓越した造形力に裏打ちされた運慶の作品は、何百年も昔に作られたことを忘れさせるほど、生々しく、見るものの心を深く打つ。
生身の人間のように生き生きとた表情を浮かべる仏像の顔を眺めれば、その精神性の深さや感情までもがリアルに伝わってくるだろう。
今にも動き出しそうな写実的な身体表現が見事な願成就院の「毘沙門天立像」や、高さ2メートルに迫る堂々たる体や全てを見透かすような深く鋭い表情が圧倒的な重厚感を放つ「無著菩薩立像・世親菩薩立像」など、国宝も多数登場。また、寺外初公開の瀧山寺の「聖観音菩薩立像」も公開される。
また、今回は運慶だけにとどまらず、父・康慶、息子の湛慶と康弁らの作品も公開。