2018年1月18日 13:10
サルバム 2018-19年秋冬コレクション - サルバム流、ジェンダーフリーの解明
サルバム(sulvam)の2018-19年秋冬コレクションが、2018年1月14日(日)にイタリア・ミラノで発表された。ブランドにとって2回目のミラノファッションウィーク。純粋なメンズブランドであったサルバムが、今季、思考したのはジェンダーフリーということ。「女性が男性の服を着た時の美しさとは。」その解明を示したシーズンである。
まず、デザイナーの藤田はジェンダーフリーを考察するにあたり、提案したのはオーバーサイズのトップス。大きすぎるシャツは、絶妙な肩のヌケをつくり、肌と空間があるからこそ生まれるドレープ感を持ち合わせる。アウターは、バックスタイルに丸みが生まれ、通常では生まれないはずの立体感をもち、ビックサイズのラメ入りリブニットは、ラフな着心地から着飾らない良さを導きだす。女性モデルの採用はそれらを体現するとともに、身に着けることで中和され、優しさをともなうことを証明した。
また、今回は前シーズンよりも、荒々しさを抑えた印象を受ける。とはいえ、裾は切りっぱなし、縫い目のズレは当たり前。さらにパターンの組み合わせはまるでパズルのよう。文章を書き殴るかのようにその時の気持ちを率直にぶつける、“精緻な”デザインが今季も健在であることは間違いない。