ディオール 2022-23年秋冬ウィメンズコレクション - 時空を超える“ディオールの美”
ディオール(DIOR)の2022-23年秋冬コレクションは、まるで16~19世紀の絵画史に見られる女性の大きな肖像画によって構成されたギャラリーのような空間で披露された。これはイタリア人アーティストのマリエラ・ベティネスキが手掛けた「ザ ネクスト エラ(The Next Era)」という作品で、過去と現在の女性を取り巻く環境に対する問いをもたらすものだという。
時空を超える女性像
古典的であり、近代的でもある作品に囲まれる中、マリア・グラツィア・キウリが表現したかったのは、ディオールの美的感覚に革新的なテクノロジーを融合させること。クラシックな要素と現代女性のリアル、近未来的な要素を繋ぎ合わせた、過去~現代~未来へ誘う時空を超えるコレクションだ。
「バー」ジャケットと“新しいモノ”の出会い
ムッシュ ディオールが1947年に生み出して以後、メゾンのアイコニックな存在である「バー」ジャケットは、当時のエレガントな構造はそのままに、先進的な技術を採用することで、体の表面湿度を管理し、必要な際には温めるシステムが落とし込まれた。“動脈”と“静脈”のような有機的なラインが交差する蛍光色の装飾が施されたボディスーツにも、温度を均一に保つという革新的な技術が用いられている。