映画『つつんで、ひらいて』広瀬奈々子監督、装幀者・菊地信義のものづくりに迫るドキュメンタリー
ドキュメンタリー映画『つつんで、ひらいて』が、2019年12月上旬シアター・イメージフォーラムほか全国の劇場で順次公開される。
是枝裕和の愛弟子・広瀬奈々子よる最新作
『つつんで、ひらいて』は、現在75歳の装幀者・菊地信義の仕事を約3年間追いかけたドキュメンタリー映画。2019年1月に柳楽優弥主演の映画『夜明け』が公開された、是枝裕和の愛弟子・広瀬奈々子よる最新作となっており、今回の作品では監督だけでなく、編集、撮影も務める。
装幀者・菊地信義の仕事に迫る
菊地信義は、広告代理店などを経て、独立から40年、中上健次や古井由吉、俵万智、金原ひとみなど、1万5000冊以上の本の装幀を手がける装幀者。日本のブックデザイン界をリードし続けてきた存在だ。紙と文字を触りながら、あくまで"手作業"で本を1冊ずつデザインしている。
『つつんで、ひらいて』は、菊地の指先から、印刷、製本に至るまでの工程を見つめ、ものづくりの原点に迫っていく。インターネットが日常のものとなった今だからこそ、物への愛着、紙の手ざわりに焦点を当てた作品となっている。
菊地は、約3年間にわたる撮影を許可した理由について、「紙の本。