リョウタムラカミ 2019年秋冬コレクション - "めちゃくちゃ"だけどカワイイ、母が作る洋服
リョウタムラカミ(RYOTAMURAKAMI)の2019年秋冬コレクションが、2019年3月20日(水)に発表された。
母の"めちゃくちゃ"な服作りから着想
今季のインスピレーション源は、2017年秋冬シーズンまでデザイナー村上亮太と共にコレクションを作り上げていた母親・村上千秋の洋服づくり。ブランドのクリエーションに携わることが無くなった後も、大好きな洋服づくりを続けている母。「でも、技術や知識が無いから、めちゃくちゃな作り方をするんです。たとえば裏地の作り方が分からないから、同じ形の洋服を二着作って、それをくっつけちゃったり...。」と村上は口にする。
正しい仕立て方なんて分からない、でもただ純粋に、がむしゃらに"カワイイ"と思ったものを完成させる。そんな母親のピュアな洋服づくりに着想を得て完成させたのは、「悪夢」のようなコレクション。「ファッションは夢ぐらいふわふわで無責任なものでもいいのでは。」という気付きを、村上なりに洋服に落とし込んだ。
また今シーズン、ランウェイに登場したメンズウェアにもその哲学が反映された。
二着を繋ぎ合わせたアウター
テーラードジャケットやダブルブレストのコートは、前述の母親の裏地作りにインスパイアされたのだろうか、二着の異なるアウターを繋ぎ合わせたかのように、ストライプ×プリンス オブ ウェールズや、ブラック×ブラウンのバイカラーで表現されている。本来ならば端正な顔立ちのアウターが、ユーモアたっぷりに個性を主張している。
"カワイイ"を詰め込んだニットウェア
母親がずっと作り続けているニットウェアは、今季の特徴的なアイテムの1つ。ただしそのフォルムやディテールは通常のセーターとはかけ離れていて、だらしなく伸びてしまったような首回りや袖、フロントに張り付けられたポケットなどが目を惹く。仕立てはめちゃくちゃにも思えるが"カワイイ"を追及することには妥協がない。ニットウェアには、かぎ針編みのフラワーコサージュやうさぎのアップリケのような装飾が散りばめられた。
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