星野リゾートの温泉旅館「界 別府」露天風呂や足湯付きロビー、スマートボール体験も - 隈研吾が設計
星野リゾートが展開する温泉旅館「界」が、大分県別府市に「界 別府」を開業。
日本一の源泉数及び湧出量を誇る別府温泉の中でも、日本全国から多くの湯治客が訪れた歴史ある北浜地区に位置する「界 別府」は、「ドラマティック温泉街」をコンセプトに掲げる温泉旅館。石畳の路地や夜店をイメージした館内は、湯治客が賑やかな温泉街をそぞろ歩きする様子を彷彿させる空間に。人々が集う広場をイメージした「湯の広場」では、スタッフが演奏する”ご当地楽”や「別府温泉絞り体験」など様々な体験ができる。
施設内で“賑やかな温泉街”を体験
「界 別府」の魅力は、朝・昼・夜と、時の移ろいにより体験できる内容が異なる点。温泉街ならではの企画が多数用意されている。
朝は、湯の広場で日の出を眺めながら足湯を体験。さらに、温泉効果を高めるための現代湯治体操や、ご当地の文化「豊後絞り」に触れる「別府温泉しぼり体験」も朝ならではの楽しみだ。
昼の足湯は、別府湾を眺めながら楽しめる。また、桶をモチーフとした手湯、源泉とアロマオイルを使った「温泉ミスト作り」、温泉の泉質や入浴法を伝授される「温泉いろは」も昼時に楽しむことができる。
そして夜になると全く異なる体験内容に。観光名所“血の池地獄”や“海地獄”などをイメージした「温泉モクテル」、好みの辛さで味わえる「地獄ラーメン」、昭和レトロな「スマートボール」、語らいの場にもなる夜店をイメージした空間、お風呂道具で奏でる音色を楽しむ「湯治ジャグバンド」、ゲスト同士で盛り上がる「アヒル競争」で、一緒に訪れた友人や家族、恋人とともに楽しい時間を過ごすことができる。
別府湾を望むご当地部屋「柿渋の間」
「界 別府」の客室は全室オーシャンビュー。別府湾を望み、海を絵画のように楽しめる「ピクチャーウィンドウ」が特徴だ。
「柿渋の間」という名がついたご当地客室は、別府の名所“血の池地獄”の赤から着想を得た古代色の“柿渋色”に染まった壁に囲まれ、別府温泉の熱気や温泉が湧きだす溶岩台地を表現している。また、室内には、豊後絞りをヘッドボードやフットスローなどのインテリアに用いており、別府の伝統工芸や文化にも触れることができる。
大浴場では豊富な湯量を楽しめる
大浴場には、四季折々の花や実、紅葉を楽しめる庭園を眺めながら浸かる露天風呂と、内風呂を完備。内風呂は、源泉かけ流しの「あつ湯」と、温泉成分を身体に浸透させるための「ぬる湯」の2つの湯船を設けている。
炭酸水素塩泉で重曹成分を含む泉質の湯は、角質を軟化させ、肌を滑らかに整える。また、塩分を多く含むので、身体の温かさが持続する効果も。2,000以上の源泉をもつ別府温泉の中でも「界 別府」の湯は肌に優しく、さまざまな泉質の湯めぐりをしたあとの仕上げの湯として入浴するのにもおすすめだ。
なお、湯の広場、ラボ、客室などの設計・デザインは隈研吾が手掛けた。地元に根付く素材を使用し、周囲の環境に溶け込むことで新しい魅力を発信したいと考える隈と、ご当地ならではの魅力を体験してほしいと考える「界」の理念が一致し、設計へと至った。
施設概要
界 別府
開業日:2021年7月8日(木)
住所:大分県別府市北浜2-14-29
TEL:0570-073-011(界予約センター)
客室数:70室
付帯設備:ロビー、食事処、トラベルライブラリー、ショップ、湯上がり処、庭園、湯の小路、ラボ、大浴場(男女別、露天風呂各1、内風呂各2)、湯の広場、足湯、手湯
料金:1泊 31,000円~(2名1室利用時1名あたり、サービス料・税込、夕朝食付)
アクセス:JR別府駅より徒歩10分、大分空港より車で約60分