「映画雑誌」の歴史を辿る展覧会が東京・国立映画アーカイブで、『キネマ旬報』創刊号など約400点
2.『キネマ旬報』の100年
「『キネマ旬報』の100年」では、2019年に創刊100周年を迎える日本を代表する映画雑誌『キネマ旬報』の創刊号を展示。当時500部しか発行されなかった貴重な資料となっている。また、戦前戦後の中断をはさみながらも歴史を積み重ねてきた『キネマ旬報』の歴史を紐解く。
3.戦前の映画雑誌
1930年代に戦前の最盛期を迎えた映画雑誌。人気スターの名を冠した〈スターファン雑誌〉や、映画会社を応援する〈スタジオ雑誌〉、大判の〈グラフ誌〉などが人々を魅了し、地方在住の映画ファンや大学の映画研究会は自ら雑誌を発行してその想いを発信したが、戦時体制が強化されると映画雑誌の数は大幅に減ることになる。「戦前の映画雑誌」コーナーでは、戦前・戦中の波乱に満ちた時代の映画雑誌を展示する。
4.戦後の映画雑誌
「戦後の映画雑誌」では、戦後の解放的な空気の中で次々と創刊された映画雑誌にフォーカス。日本の映画産業とともに着実に復興し、映画雑誌は戦後の黄金時代を迎えた。
その一方で、言論活動の舞台ともなり、多彩な論争が繰り広げられるようになる。様々な変遷を経ながら常に映画ファンとともにあり、その関心を掘り起こすために変わり続ける映画雑誌の近年の展開にも注目していく。