展覧会「バンクシーって誰?展」東京・大阪ほかで開催、匿名アーティストの軌跡を辿る
展覧会「バンクシーって誰?展」が、東京の寺田倉庫 G1ビルにて、2021年8月21日(土)から12月5日(日)まで開催される。その後、名古屋、大阪、郡山に巡回する。
バンクシーの軌跡を辿る日本初の展覧会
「バンクシーって誰?展」は、匿名のストリートアーティスト・バンクシーの軌跡を辿る展覧会だ。まるで“映画のセット”のような会場では、バンクシー自身がプライベートコレクターに譲った珠玉のステンシルアート作品を展示。作品を“見る”だけでなく、バンクシーの活動を“感じる”ことができる構成となる。
バンクシーとは?
バンクシーは、ゲリラ的に街中の壁に描かれる政治色の強いストリートアートと、その社会風刺の効いた作風で人気を博しているイギリス拠点の匿名アーティストだ。なかでも、メトロポリタン美術館や大英博物館など、各国の有名美術館に作品を無断展示したパフォーマンスは有名で、大英博物館では紆余曲折の後、その作品が正式なコレクションに加わっている。
2010年には初の監督作品として皮肉に満ちたドキュメンタリー映画『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』を公開、2015年には某テーマパークのパロディである“ディストピア”テーマパーク「ディズマランド」をイギリス・サマセット州のウェストン゠スーパー゠メアに5週間限定でオープンするなど、ストリートにとどまらない多彩な活動を行なっている。
前代未聞の“シュレッダー事件”
近年で注目を集めた話題をひとつ挙げるとすれば、ロンドンのオークション「サザビーズ」で起きた“シュレッダー事件”だろう。バンクシー作品のなかでもっとも有名なもののひとつ《風船と少女》の額にバンクシー自身の手によってシュレッダーが仕掛けられており、約1億5000万円での落札直後、遠隔操作によって作品が裁断された、というものだ。
当のバンクシーはこの後、「『風船と少女』の裁断 - ディレクターズカット版」と題した動画を投稿。額にシュレッダーを仕込む工程を紹介するとともに、「リハーサルでは毎回うまくいったんだよ......」と、オークション会場での裁断が最後の最後で止まってしまったことを嘆いている(もっとも、この珍事件のお陰(?)で作品自体の価値がさらに上昇するのではという声もある)。
自身のストリートアートの売買を推奨しない(販売用でない限り)など、ある種“アンチアート”の立場を取るバンクシーと、そのスタイルにこそ芸術的な価値を見出す人、ストリートに描かれたアートを純粋に楽しむ人、あるいは投機目的で作品を購入する人......。神出鬼没の匿名アーティスト・バンクシーの周囲には、常に様々な思惑がつきまとっている。
展覧会概要
展覧会「バンクシーって誰?展」
会期:2021年8月21日(土)〜12月5日(日)
※当初は2020年8月29日(土)~12月6日(日)の開催予定だったが変更
会場:寺田倉庫 G1ビル
住所:東京都品川区東品川2-6-4
休館日:10月5日(火)・12日(火)・19日(火)
開館時間:11:00〜20:00(金・土・祝前日は21:00まで)
※入場は閉館30分前まで
■巡回情報
・名古屋展
会期:2021年12月19日(日)〜2022年3月27日(日)
※会場調整中
・大阪展
会期:2022年4月23日(土)〜6月12日(日)
会場:グランフロント大阪 北館 ナレッジキャピタル イベントラボ
住所:大阪府大阪市北区大深町3-1
・郡山展
会期:2022年6月29日(水)〜8月24日(水)
会場;ビッグパレットふくしま
住所:福島県郡山市南2丁目52
※開催概要は変更となる場合あり