ウェス・アンダーソン監督最新作、映画『フレンチ・ディスパッチ』“架空の新聞社”が舞台
ウェス・アンダーソン監督最新作、映画『フレンチ・ディスパッチザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』が、2022年1月28日(金)に公開される。
ウェス・アンダーソン監督の最新作
『ダージリン急行』『ファンタスティック・Mr.FOX』『グランド・ブダペスト・ホテル』など、数々のヒット作を世に送り出してきた監督、ウェス・アンダーソン。2018年に公開された『犬ヶ島』は、ストップモーション・アニメーションで日本を舞台にした物語を描いたことで、国内でも話題になった。
架空の新聞社「フレンチ・ディスパッチ」が舞台の4つの物語
そんなウェス・アンダーソン監督の10作目にあたる最新作『フレンチ・ディスパッチザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』は、20世紀フランスの架空の街にある米国新聞社「フレンチ・ディスパッチ」誌の支局が舞台だ。「フレンチ・ディスパッチ」は、一癖も二癖もある才能豊かな記者たちが活躍し、国際問題からアート、ファッションから美食に至るまで深く斬り込んだ唯一無二の記事で人気を獲得している。
ところが、編集長が仕事中に急死。遺言によって廃刊が決まってしまう...。果たして、何が飛び出すか分からない追悼号にして最終号の、思いがけないほどおかしく、泣ける、その全貌とは──?
思い出のスクープを振り返る“4つの物語”で構成
『フレンチ・ディスパッチザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』は、毛色の違った4本の物語で構成。
編集長の不幸をきっかけに、当代一の海外ジャーナリストたちが、「自転車レポーター」「確固たる名作」「宣言書の改定」「警察所長の食事室」と名付けられた思い出のスクープの数々を振り返っていく。4つの物語を垣間見ることができるストーリーポスターも公開された。
■「自転車レポーター」記者のサゼラックが編集長の愛した街アンニュイ・シュール・ブラゼを自転車で一巡しながら紹介。
■「確固たる名作」記者ベレンセンが超個性的な画家で囚人のモーゼスと、彼のミューズで看守のシモーヌとの驚くべき関係を記事にしたためる。
■「宣言書の改定」記者ルシンダが、“若き理想主義者運動”を立ち上げたリーダーのゼフィレッリと会計士ジュリエットが関わる学生運動、その青春の激しさと甘さを間近で捉える。■「警察所長の食事室」記者ローバックが警察署長お抱えの天才シェフ・ネスカフィエのお手製絶品料理を優雅に堪能する。
主な登場人物&キャスト
キャストは、『スリー・ビルボード』のベニチオ・デル・トロや、『君の名前で僕を呼んで』のティモシー・シャラメ、ジェフリー・ライトなど、ウェス・アンダーソン作品初参加の俳優陣に注目。
フランシス・マクドーマンド、エイドリアン・ブロディ、ティルダ・スウィントンオーウェン・ウィルソン、ビル・マーレイといった“常連組”も集結し、フランスからはレア・セドゥ、マチュー・アマルリックらが参加する。
≫「フレンチ・ディスパッチ」編集長
アーサー・ハウイッツァー・Jr(ビル・マーレイ)...フレンチ・ディスパッチ誌の編集長。事中に急死してしまう。アーサーは「泣かない」がモットーだが実は人情家。
≫アーサーが誇る当代一の海外ジャーナリストたち
サゼラック(オーウェン・ウィルソン)...向こうみずな自転車レポーター。どこへでも自転車で出かける無鉄砲な記者。“訪れた街の最も物騒な顔に惹かれる”という性格。編集長アーサーのお気に入り記者で、アーサーもサゼラックにはついつい甘くなる。
ベレンセン(ティルダ・スウィントン)...批評家であり編年史家。
美術界の表も裏も知り尽くした批評家でもある彼女が、第一話「確固たる名作」を執筆する。
クレメンツ(フランシス・マクドーマンド)...孤高のエッセイスト。私生活に秘密を抱えた高潔なジャーナリストの彼女は学生運動を取材し、第二話「宣言書の改訂」を執筆する。
ローバック・ライト(ジェフリー・ライト)...博識家。<美食>を追求する祖国を追われた孤独な記者。グルメレポーターとして向かった取材で大事件に巻き込まれてしまう、第三話「警察所長の食事室」を執筆する。
≫4つの物語に登場する個性的なキャラクター
モーゼス(ベニチオ・デル・トロ)....「確固たる名作」のエピソードに登場。服役中の凶悪犯にして、作品が超高額で取引される天才画家である。
シモーヌ(レア・セドゥ)...看守。モーゼスの才能を目覚めさせたミューズでもあり、数奇な過去も持つ。
ゼフィレッリ(ティモシー・シャラメ)...「宣言書の改訂」のエピソードに登場する、学生運動“若き理想主義者運動”を立ち上げたリーダー。女性には弱いという可愛らしい一面も持つ。ジュリエット(リナ・クードリ)...学生運動に関わる会計士。気の強い性格。
アンニュイ(マチュー・アマルリック)「警察所長の食事室」のエピソードに登場。一人息子をこよなく愛するシングルファーザーで美食家の警察署長。
ネスカフィエ(スティーヴン・パーク)...アンニュイの部下の警察官にして、お腹まで満たす伝説の“天才シェフ”。ローバック・ライト(ジェフリー・ライト)は、ネスカフィエを取材しようと署長の食事室に招かれるが…そこで署長の一人息子が誘拐され大騒動へと発展…
「警察署長の食事室」のストーリーには、エドワード・ノートン、シアーシャ・ローナン、ウィレム・デフォーといった名優たちが登場する。
ウェス・アンダーソン“短編オムニバス映画を撮ることは、長年の夢”
ウェス・アンダーソン監督は「短編のオムニバス映画を撮ることが長年の夢でした。『ニューヨーカー』と出版界で著名な記者に触発された映画です。長年にわたりフランスに住んでいましたので、フランスの映画、特にフランス映画に関係する映画を撮りたいとずっと思っていました」とコメントしている。
第79回ゴールデングローブ賞作曲賞にノミネート
『フレンチ・ディスパッチザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』を彩るこだわりの音楽も、ウェス・アンダーソン監督作品ならでは。第79回ゴールデングローブ賞においては、アレクサンドル・デスプラが作曲賞にノミネートを果たした。
作品詳細
映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』
公開日:2022年1月28日(金)
監督:ウェス・アンダーソン
出演:ベニチオ・デル・トロ、エイドリアン・ブロディ、ティルダ・スウィントン、レア・セドゥ、フランシス・マクドーマンド、ティモシー・シャラメ、リナ・クードリ、ジェフリー・ライト、マチュー・アマルリック、スティーブ・パーク、ビル・マーレイ、オーウェン・ウィルソン、クリストフ・ヴァルツ、エドワード・ノートン、ジェイソン・シュワルツマン、アンジェリカ・ヒューストン
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン