映画『キネマの神様』菅田将暉×沢田研二 “映画の神様"を信じ続けた男とその家族に起きる奇跡の物語
原田マハ原作の小説『キネマの神様』が、監督・山田洋次で実写化。2021年8月6日(金)に公開される。
原田マハ原作小説を映画化 - “映画の神様"を信じた男とその家族に起きる奇跡
原田マハの小説『キネマの神様』は、原田自身の家族や経験を元に書いたハートウォーミングな作品。映画を撮るという夢を諦めた男、半世紀が過ぎた後に動き出すその夢。それは「過去」と「現在」、二つの時代が映画の中で繋がる、“映画の神様"を信じ続けた男とその家族に起きる奇跡、愛と友情の物語。
なお『キネマの神様』は松竹映画100周年のメモリアル作品であり、オールスターキャストが集結。二つの時代で繰り広げられる。
沢田研二・菅田将暉が主演
『キネマの神様』は、過去パートと現在パートに分かれており、過去パートの主演は、映画『糸』『花束みたいな恋をした』などで主演を務めた人気俳優・菅田将暉。
また、現在パートの主演は、1982年の『男はつらいよ花も嵐も寅次郎』以来38年ぶりの山田監督作品出演となる沢田研二が務める。
なお、沢田研二は3月末に逝去した志村けんの代役として出演。3月末に過去パートの撮影が終了し、現在パートの撮影に入ろうとしていた矢先の訃報だったという。沢田と志村は、かつて同じ事務所の先輩後輩関係で非常に仲が良く、「8時だョ!全員集合」「ドリフ大爆笑」などの番組で何度も共演していた。志村の遺志を継ぎ、14年振りに映画出演を果たす。
現在のゴウ(沢田研二)
主人公のゴウは無類のギャンブル好き。妻・淑子(宮本信子)や家族に見放されたダメ親父。ただ、映画が大好きで、かつて映画の撮影所で働いていた。
若き日のゴウ(菅田将暉)
映画の撮影所で働く。時代を代表する名監督やスター俳優に囲まれながら夢を追い求めていた。食堂の娘(永野芽郁)へ恋心を抱き、運命の歯車は狂い始める…。
菅田将暉コメント:このような素敵な座組に呼んで頂けたこと心から感謝しています。山田洋次監督のもと、キネマの神様が微笑んでくれるよう丁寧に紡いでいきたいと思います。脚本を読みながら、体が熱くなりました。この世界に入って良かった。そんな風に思いました。
撮影所と映画と映画館とそこにいる人たち。この優しい情熱がどうか届きますように。
北川景子や永野芽郁ら豪華キャストが出演
主演を取り巻く登場人物は以下の通り。『ドクター・デスの遺産-BLACK FILE-』主人公の北川景子や『仮面病棟』でヒロインを演じた永野芽郁のほか、RADWIMPS野田洋次郎、日本を代表する名女優・寺島しのぶが出演するなど、その豪華キャストの顔ぶれにも注目だ。
食堂の娘・淑子(永野芽郁):若き日のゴウから好かれる。
ゴウの妻・淑子(宮本信子):ギャンブル好きな現在のゴウにあきれ見放す。
桂園子(北川景子):映画黄金期と言われた1950年代から60年代に活躍した昭和の銀幕スター。大女優としての華やかさと気品を兼ね備えながらも、ゴウや淑子を実の弟妹のように気にかけ、撮影所の誰からも慕われる人情深い一面も持つ。
テラシン(小林稔侍):東京で小さな映画館“テアトル銀幕”を営業している。家族に見放され映画館に入り浸るゴウ(沢田)をいつも温かく出迎えてくれる。
若き日のテラシン(RADWIMPS野田洋次郎):若き日のテラシンは撮影所の映写技師。ゴウ(菅田)とともに撮影所で青春時代を過ごしていた。「名画座を持つ」という夢を見る。真面目で愛情深いのだが、女性に対しては不器用。
ゴウの娘・歩(寺島しのぶ):自身も失業などの問題を抱えつつも、ギャンブル好きの父親・ゴウを更生させようと奮闘。母親の淑子や息子の勇太を気丈に支えながら、沈みかけた一家を引っ張りあげていく存在。
映画監督・出水宏(リリー・フランキー)
1950~60年代の日本映画黄金期に活躍した映画監督。助監督のゴウ(菅田)の師匠であり、監督としての在り方を背中で教える存在。口数は少ないが、撮影においては強いこだわりと特異な存在感をを持つ。
水川(志尊淳)
テラシン(小林)が経営する映画館「テアトル銀幕」でアルバイトをするお調子者の青年。温かい一面も。
勇太(前田旺志郎)
ゴウ(沢田)の孫で歩の息子。落ちぶれたゴウを一人の人間として見つめ、眠っていた才能を再び見出す。
さらに、テラシン(小林)が営む映画館「テアトル銀幕」の常連の女性客を片桐はいりが、ゴウのギャンブル依存に悩まされる妻・淑子(宮本)と娘・歩(寺島)が訪れる相談会の主催者を原田泰造が演じる。
山田洋次が監督
『キネマの神様』の監督には山田洋次を迎え、松竹映画らしい“家族”をテーマにした映画作品へと昇華させる。山崎貴がVFX監修
VFX監修は、『ALWAYS 三丁目の夕日』『永遠の0』『STAND BY MEドラえもん』などで監督を務め、高度なVFXで定評を集める山崎貴が担当。本作では、現在のゴウ(沢田)が過去に思いを馳せながら映画を観ていると、昭和の銀幕スター・桂園子(北川)の瞳がクローズアップされ、若き日のゴウ(菅田)が働く撮影現場の様子が浮かび上がっていくシーンを手掛ける。山田洋次の思い描く現在のゴウと若き日のゴウを繋ぐ大切なシーンが、山崎貴の圧巻の技術によって、エモーショナルな映像として具現化された。
『キネマの神様』あらすじ
無類のギャンブル好きなゴウは、妻・淑子や家族に見放されたダメ親父。そんな彼にも、たった一つだけ愛してやまないものがあった。それは「映画」。行きつけの名画座の館主・テラシンとゴウは、かつて映画の撮影所で働く仲間だった。
若き日のゴウたちは、時代を代表する名監督やスター俳優に囲まれながら夢を追い求め、青春を駆け抜けていた。しかしゴウとテラシンがともに食堂の娘へ恋心を抱き、運命の歯車は狂い始める。
ゴウは初監督作品「キネマの神様」の撮影初日に転落事故で大怪我をし、幻の作品となってしまう。そして、時は半世紀が過ぎた2020 年。あの日の「キネマの神様」の脚本が出てきたことで、ゴウの中で止まっていた夢が再び動き始める。
作品情報
映画『キネマの神様』
公開時期:2021年8月6日(金)
原作:原田マハ「キネマの神様」(文春文庫)
監督:山田洋次
VFX監修:山崎貴
出演:沢田研二、菅田将暉、北川景子、永野芽郁、宮本信子、野田洋次郎、小林稔侍、寺島しのぶ、リリー・フランキー、志尊淳、前田旺志郎、片桐はいり、原田泰造