トム ブラウン 2020年秋冬コレクション - “どっちがどっち?"ジェンダーの垣根を超えて
1つのルックには両方の要素が複雑に交じり合っているからだ。
男女の要素がミックス
例えばテーラリングの美しさが際立つクラシカルなジャケット×パンツのスタイルには、上からスカートをレイヤード。またスーツを着ているように見えるトロンプイユの“ワンピース”を差し込んでいたり、ネクタイの代わりにリボンスカーフを巻いていたり。中には、片方にパンツ、もう片方にスカートといった、今季を象徴するような“中性”を示唆する大胆なルックも登場。シンボルとなるジャケットも、かっちりとしたショルダーラインをもつもの、滑らかなウエストのものなど、どちらかに偏ることはない。
楽し気なデザイン
シルエット、ウェア、アクセサリー…。従来2つに分かれてしまっている要素が混ざりあうことで、私たちの目には“どちらがどちらか”というジェンダーの境界線が引くことが難しくなる。こうして困惑する観客もお構いなしに、カップルの纏うジャケットは、実に楽し気なデザイン。
先に登場した動物たちを集めたような“アニマル”柄をはじめ、トラッドなチェック柄もアレンジ。フェミニンなフリル付きや、ワイルドなミリタリー風、そしてアイコニックなトリコロールカラーも楽し気に差し込まれていた。