2020年3月15日 18:30
バレンシアガ 20年ウィンターコレクション - 漆黒の世界で、ドレスコードの意味を見つめなおす
バレンシアガ(BALENCIAGA)の20年ウィンターコレクションが、フランス・パリで発表された。
不穏な空気が漂うランウェイ
何やら不穏な空気と共に始まった今季のランウェイショー。会場となった巨大なスタジオには、踝丈まで水が浸水しており、頭上に現れた不気味な雲の映像を映し出している。裾を濡らしながら、水面を蹴るようにして闊歩するモデル達は、全員“漆黒”に包まれているのも印象的だ。
ドレスコードの価値観を反転
その“ノワールの世界”には、ジャケットスタイルやワンピースといったリアルクローズに加え、祭服や法服をカジュアルに再解釈したような、ワードローブが登場。司祭のようなケープ付きコートを纏ったメンズモデルは、厳格なムードを残しながらも、ロングスカートとのレイヤードスタイルで、新たなメンズウェアの可能性を示唆している。
交じり合う様々なコード
ランウェイが進むごとに表情を変えていく天井の映像に合わせて、モデル達の装いも次々と異なるムードにチェンジ。まるで“ハリ山”のように鋭利な装飾を散りばめたエッジーなジャケット、首元と袖にたっぷりのフリルをあしらった、ロマンティックな花模様のコート、ユニフォームライクなスポーツウェア…と、あらゆるコードがランウェイの上で交じり合う。