アンリアレイジ 2021年秋冬コレクション - “天と地”がひっくり返ったら?
アンリアレイジ(ANREALAGE)の2021年秋冬コレクションが発表された。
“天と地”がひっくり返ったら、洋服はどうなる?
シーズンテーマは「グラウンド(GROUND)」。人が依って立つ足元=地面から連想し、“天と地”をひっくり返すというひらめきを得た。パリファッションウィークにてデジタル形式で発表したコレクションでは、このアイデアを遺憾なく発揮し、重力と質量までもが消えたような天地逆転のファッションショーを繰り広げている。
ファーストルックは、等間隔に並ぶドット柄のコート。モデルはいつも通り、地面にしっかりと足をついて歩みを進める。
続いて現れる2体目を一目見れば、視聴者はデザイナー森永邦彦の意図を直感的に理解するはずだ。モデルは天井のランウェイに足を支えられており、“天と地”がひっくり返った世界を生きているのだから。
彼女の纏うコートの水玉模様は、コートのショルダー部分に雪崩のように寄せあつまり、襟は逆立っている。
重力に逆らって生きる彼女たちの洋服にあしらわれたダイスチェックや千鳥柄、アーガイルは、どれも原型をとどめていない。洋服の裾は無地になり、柄が首もとによって、見慣れない模様を成している。