2022年4月6日 18:00
アキラナカ 2022-23年秋冬コレクション - 異和、歪さへの好奇心と“美”の変容
異和を生み出すことで、新たな美の追求、“美”の概念の変容を試みている。
例えば、コートの前立てや袖口、ブラウスに並ぶボタンは、途中まで一定のリズムで並んでいるにも関わらず、いきなりある地点から凝縮される。袖口とグローブが一体化したジャケットは、手をグローブに入れずに着ると手の影が立体化しついて回っているかのような遊びのあるデザインに仕上げた。
余白を描き出す
柔らかなウール地のワンピースやジャンプスーツには、ボタニカル柄を描いた上からあえて塗りつぶしたグラフィックを転写。余白と陰影の入り混じる抽象的な模様が余韻を残していく。また、あえて服地に大きな穴を開け、その周りをチェーンで縁取ったブラウスや、スパンコールを編み込んだニット、チェーンをランダムに連ねるようにしてあしらったニットなど、余白をあえて装飾するディテールも散見された。
“動き”をもたらすディテール
加えて、フリンジが所々から飛び出しているかのように見えるニットやドレス、片側の袖にのみ、突飛な形でファーをあしらったニットなど、動きを持たせたデザインも目を引いた。大胆なノットモチーフがフロントを横断するワンピースやスカートも、“結ぶ”という動作と、それによる変形によって、衣服に動きがもたらされている。
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