【TOKYO MER感想 9話】ゆだね、受けつぐということ・ネタバレあり
といった鮮やかな解決であった。
手に余る判断や責任を負う時「あの人ならばどうするか」の仮定は、誰にとっても有効なツールである。
室長の駒場とレスキューの千住は師弟のような間柄らしく、こういった脇を固める人物の来し方のサイドストーリーに思いをはせたくなるのも、このドラマの楽しさである。
『TOKYO MER』最終回直前物語に不穏な空気も
さて、これでめでたしというところに一旦落ち着きかけて、最後に不穏なトリガーを引くのも、最終回間近のエピソードゆえだろうか。
一度はうまく隠しおおせたかに見えた喜多見の過去が厚労省の久我山によって蒸し返され、世間に流布されたことでMERは世論を敵に回すことになってしまう。救いたいと奔走してきた社会の人々から無情に石を投げつけられるとき、MERはその信念をぶれさせることなく走り続けられるのか。
タフな医療従事者たちの物語も、終幕が近い。
TOKYO MER/TBS系で毎週日曜・夜9時~放送
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[文・構成/grape編集部]