「いつでもタダ飯食いに来ていいぞ」という店主 数年後?
『遠くの親戚より近くの他人』という、ことわざがありますよね。
漫画家のカメントツ(@Computerozi)さんは昔、このことわざの意味を身にしみて感じる出来事がありました。
今でこそ漫画家として引っ張りだこですが、漫画家志望の時は資料や画材、作画用のパソコンにお金を注ぎ込み、家計は火の車状態。
毎食冷凍うどんのみの生活で、「もう、ヤバい!」と、ふらふらになっていた時、近所で飲食店を開いていた店主が現れ、カメントツさんにいいました。
「食いに来い!」
ちょっと漫画家志望者だった頃の話を聞いて欲しい…
— カメントツ (@Computerozi) October 2, 2021
当時ハチャメチャに貧乏で貯金84円しかなくて、バイト代が入っても資料や画材や作画用のパソコンに全ぶっ込みして毎食冷凍うどんをのみ食べていました。
そんな状況をみかねた近所の定食屋のオヤジさんが「食いに来い!」って言ってくれたんです。
カメントツさんは日々の暮らしがやっとで、貯金も84円しかありませんでした。
カメントツさんの「食べたいのは、やまやまだけど…」という気持ちを、店主はすべてお見通しだったのか、こう続けます。
「いつでもタダ飯食いに来ていいぞ」
※写真はイメージ
そのオヤジさんは「いつでもタダ飯食いに来ていいぞ」って言ってくれたんです。レバニラ定食大盛り。さすがに悪いと思って連日行ったりはしなかったけど、フラフラでもうやばい!ってなった時に行ける場所があるのは本当に心の支えになったし、物理的に胃袋も支えてくれてた。本当にお世話になった。
— カメントツ (@Computerozi)October 2, 2021
全力で甘えるのは気が引けていたカメントツさんですが、本当にピンチの時は、店主の優しさが詰まったレバニラ定食を食べさせてもらったそうです。
きっと店主は、カメントツさんが店に顔を出すたびに、「いらっしゃい!」「待ってたよ、腹いっぱい食べな!」と笑顔で出迎えていたことでしょう。
いつでも支えてくれる人と場所があることに、カメントツさんは心から感謝していました。
そして月日が経ち、夢を叶えたカメントツさんは…
夢を叶えて、漫画家になったカメントツさんは、レバニラ定食を食べに店主の元へ行きます。
昔と違うのは、カメントツさんが代金をもっていることです。
その後無事に漫画で飯が食えるようになって代金を支払った時、本当に涙出るかと思った。オヤジさんはリアルに泣いてた。
— カメントツ (@Computerozi) October 2, 2021
漫画家になって雑誌に載ったり単行本が出たりグッズ化したり色々嬉しい事が沢山あったけどレバニラ定食大盛りの代金を払えた瞬間が自分にとっての漫画家の第一歩だったと思う。
カメントツさんがレバニラ定食の代金を払うと、店主は涙を流していたそうです。
貧しくてろくに食べられていなかったカメントツさんが、漫画家の夢を叶えたのですから、感極まったのでしょう。
店主の懐の深さとカメントツさんの真摯な対応に、たくさんのコメントが寄せられました。
・読んでて涙が出ちゃいました。
どれほど心の中の温かい支えになったことか…。
・オヤジさんの心意気が素晴らしい。
・あったかいなぁ…あったかいなぁ…。
店主の善意にカメントツさんが支えられたように、誰かが見せたさりげない優しさに救われる人は、きっとたくさんいるでしょう。自分の身の回りで困っている人がいる時に、手を差し伸べられたら素敵ですね。
[文・構成/grape編集部]