くらし情報『【『最愛』感想 6話】約束の成就が別離の時である痛み・ネタバレあり』

2021年11月22日 19:09

【『最愛』感想 6話】約束の成就が別離の時である痛み・ネタバレあり

【『最愛』感想 6話】約束の成就が別離の時である痛み・ネタバレあり

松下洸平は不思議な俳優だと思う。実直で素朴な生真面目さが全身から溢れている。元来の艶っぽさや色気があるかといえば、おそらく多くの人がそういうタイプではないと感じるだろう。

役の上でもあまり声を張らずにぼそぼそ話す。眉間に皺を寄せた表情が多い。

いつも良い人すぎて他人の仕事まで引き受けてしまうような、通勤途中に困っている人を助けて遅刻してしまい更にそれをうまく上司に説明できないような、絶妙な不憫さをまとっている。そして松下洸平は「仕事の現場」が似合う俳優である。

不条理や制約を受け入れて淡々と働く姿がピタリとはまる。


しかし、そんな松下がゾワっとするような色気を発散させる瞬間があるのを、何度か見てきている。朝ドラ『スカーレット』(NHK)の八郎、テレビドラマ『#リモラブ ~普通の恋は邪道~』(日本テレビ系)の青林。

社会的制約や自分の中の抑圧を振り捨てて感情をあらわにするとき、松下は暴風雨のような魅力を発揮する。

ギャップなんていう簡単な言葉では括れない、ギャップで惹きつけるだけならそれこそ様々なラブストーリーで様々な俳優がそれを私たちに見せてくれるし、それはどれも良いものだけれども、松下洸平のように一瞬で見てる側の足元を抜いて奈落に落とすような危険な暗転は他の誰にも作れないと思う。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.