【『恋せぬふたり』感想 第1話】寂しくない人生と我慢はそもそも天秤か・ネタバレあり
Twitterを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している、かな(@kanadorama)さん。
2022年1月スタートのテレビドラマ『恋せぬふたり』(NHK)の見どころをレビューします。
かなさんがこれまでに書いたコラムは、こちらから読めます。
昭和が終わって34年、ミレニアムで数えれば22年。
例えば四半世紀。25年という年月を振り返ってみたとき、世の中は良くなったような、悪くなったような。
何かが解決に向かえばそこで新たな問題が起きるし、振り子のように左右に大きく振れる価値観もあって、世の中が良い方向に向かっている実感は一向に得られない。
それでもこの25年で確実に社会の認識が変容したもののひとつに、性的マイノリティに対する理解の広がりがあると思う。
もちろん、まだ十分に理解が進んだ訳ではなくて、今はまだ『こういう人たちが少数派として実在して、社会の一員である』という認識が定着した程度なんだろうと思う。
じゃあ、どうすればみんなが生きやすい社会になるのか。
その模索はこれからも続く。
その模索の過程に、揺れる水面の写し絵のように、優れた映像作品が浮かび上がることがある。