【『ファイトソング』感想・3話】きれいに出来すぎてる「形の恋」は孵化するか・ネタバレあり
Twitterを中心に注目ドラマの感想を独自の視点でつづり人気を博している、かな(@kanadorama)さん。
2022年1月スタートのテレビドラマ『ファイトソング』(TBS系)の見どころを連載していきます。
かなさんがこれまでに書いたコラムは、こちらから読めます。
どうして偽装恋愛・偽装結婚ものはこんなに面白いんだろう。
本来、恋愛や結婚という形式から得るメリットだけを求めて感情そのものを目指さないふたりが、やがて感情に振り回されるストーリーは、概ね定型ではあるけれども独特のむず痒さがあって、目が離せなくなる。
つまるところ、私たちは「ひょうたんから出た駒」だったり、「嘘から出たまこと」だったり、人が無欲な状態から何かを次から次に得ていく物語が大好きなのだと思う。
だから偽装恋愛を描くフィクションは、主人公になるカップルの無欲さ具合を応援できるかどうか(リアリティももちろん大事だけれど、少々荒唐無稽だとしても、応援したくなる設定かどうかの方が重要だと思う)。
そして二人の無欲さを揺さぶり、突き崩すイベントのさじ加減の両方が、縦糸と横糸のように大事だと思うのである。
形だけの恋がどのように変化を遂げるのか…
そういう意味で、ファイトソング(TBS火曜22時主演・清原果耶)