【妻、小学生になる。第10話 感想】『つま、しょー』が視聴者に伝えたメッセージ・ネタバレ
別れの時が、音を立てて、近づく。
こういう時こそ、1日は短いのだ。あっという間に過ぎていく。
貴恵はふと10年間荒れ放題の農園のことを思い出す。「いつか気が向いた時でいいから」と言う貴恵に圭介は「いつかじゃなくて、今やろう」と前向きに言う。
あれほど後ろを向いていた二人から、今できることをしたいという言葉がすぐ出てくることこそが、貴恵が帰ってきた意味を強く感じさせる。
本当の『永遠の別れ』の瞬間、3人が交わした言葉は…
夜明けの空。三人で過ごす、最期の時。
貴恵は二人を抱き寄せる。
思い出も、貴恵の優しさも、笑顔も、この一苗のハバネロに込めて。
「ママ、大好き。会いにきてくれてありがとう」
「ありがとう貴恵、帰ってきてくれて。ありがとう。僕の妻でいてくれて」
そして、「おやすみ」。
夜明けの時。貴恵は、目を閉じる。最愛の貴恵との永遠の別れ。しかし、それはさよならではない。
その愛はこれからもずっと変わらず続いていく。
朝日が昇る。太陽のような貴恵のいない、新しい明日が始まる。
10年前、止まってしまった風車は、貴恵が会いに来てくれて勢いよく回りだした。
一度、いなくなってしまった時、また止まってしまった。