昭和初期の『タイル見本室』が取り壊しに 最後に見に行くと? 「息を呑んだ」「次の世代に繋ぎたい」
愛知県常滑(とこなめ)市に、江戸時代よりタイル製造を手掛けてきた『東窯工業』という会社がありました。
その敷地内にあった、かつてのタイル製品の見本室が、老朽化に伴い解体されることになったそうです。
「建物に残された、貴重なタイルを残そう」という声が高まり、現在、有志がクラウドファンディングを立ち上げ、保存に向けた取り組みを進めています。
有志の1人であるmayumama(@ma_yumama)さんは、貴重なタイルを見納めするために、建物を来訪。
撮影した写真をTwitterに投稿したところ、反響を呼びました。
東窯工業と最後のお別れ&拓本とりに#タイル東窯工業 #杉江製陶所 pic.twitter.com/QWc3UeqEsX
— mayumama (@ma_yumama) June 8, 2022
これらのタイルの多くが、大正から昭和初期の時代にかけて作られたそうです。
現代では見られないデザインや職人の技巧に、驚かされますね。
100年近くも前のタイルのショールームが、いい保存状態で残っていたことは、奇跡といってもいいかもしれません。
投稿を見た人たちからは、感嘆のコメントが寄せられました。
・なんて美しい!この遺産が次の時代に繋がりますように…。
・圧巻ですね。これがなくなることが、非常に惜しい気がします。
・レトロなのに、新しさも感じる。美しいものは時が経っても色あせないのですね。
クラウドファンディングは、2022年6月13日時点で、目標額を達成。集まった資金を活用して、取り壊し作業では多くのタイルを壊さずに取り外し、緊急的に避難させることができました。
さらに、建物からかつての製作道具、試作品、図面なども発掘することができたそうです。
クラウドファンディングの第2弾も計画中とのこと。美しいタイルを、再び多くの人に見てもらえるようになるといいですね。
杉江製陶所 [見本室タイル] 緊急救出プロジェクト
[文・構成/grape編集部]